食えない行政書士にならないために 〜業種の選び方〜

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行政書士としていざ開業!となってもどういった業種の仕事をしていけばいいかわからない、という新米行政書士は大勢います。そのままだと当然、行政書士になったはいいけど食えない・やっていけないといった自体に陥ってしまうでしょう。

では、食えない行政書士にならないためには、どうすればよいのでしょうか。

行政書士として食える、食えないを決めるもの

食えない行政書士は動かない

しかし、食えない行政書士はいつまで経っても自分で動こうとしません。行政書士として食べていくために自ら動けるか、そこがまず食える行政書士になるか、食えない行政書士になるかの分かれ目になります。

食える行政書士になるために

独立・開業した行政書士としてやっていけるかどうか、それを決めるのは仕事を取れるかどうかによって決まります。新米だろうがベテランだろうが、仕事さえこなせば報酬は発生しますので、どうやって仕事を取っていくがが重要になります。

では、具体的にどのようにして仕事を取っていけばいいのでしょうか?

どの業種であれば、仕事を取れるかどうかを考える

まず真っ先に考えなければいけないのが、どういった業種・業界で仕事を取っていくかということです。行政書士の仕事が無数にあると言っても、全ての仕事を取れるわけではないので、自分がこれから伸ばしていきたい仕事、受けていきたい分野、活躍できるであろう業種を見極める必要があります。

では、どのようにして業種や分野を決めればよいのでしょうか。それはやる仕事が決まっている・決まっていないで大きく変わってきます。

やる仕事・分野が決まっている場合

これは、前職のつながりや知人・友人・親戚などのツテで仕事がすでにある、恵まれた状況にある人といえるでしょう。状況としては以下のような場合が考えられます。

  • 前職の会社とつながりがあって、そこから行政書士の仕事がもらえる
  • 先に独立している先輩行政書士、行政書士事務所から仕事がもらえる
  • 他士業の知り合いと連携して仕事を取っていくために、資格を取得した
     ・・・e.t.c.

こういった場合は、まずはその仕事をきちんと行うのが一番です。好きか嫌いかに関わらず、いただける仕事で着実な成果を出し、実績を積み重ねて信頼を貯めることが重要になります。対応をしっかりし、納期を守り、高い水準の仕事を繰り返すことで評判がよくなります。評価が良くなると、「あの人いいね」「紹介してあげよう」と思ってくれる人が増え、自分が知らないところで勝手に自分のことを紹介してくれたりします。きちんとした仕事は、それ自体が営業活動になりうるのです。

また、実績を積み重ねることで色々な知見・ノウハウが貯まりますし、業務をこなす中で別業種の仕事に話がつながったり、ということも頻繁に起こります。逆に、「やはりこの仕事は合わない」と気づくこともあります。そうなれば、現状の仕事を続けながら、他の業種に展開することも考えられます。

このように、自分でやりたいと決めている分野、食べていけることが確定している分野があればまずはそれをやるのがいいでしょう。

やる仕事や分野が決まっていない・これから考える場合

ほとんどの人がそうだと思いますが、行政書士として何を専門にやっていくかが決まっていない人はこちらのパターンになるでしょう。ゼロから行政書士として立ち上げをしなければならないわけですが、そうはいっても何から手をつければいいかわからないと思います。

その場合、まずは市場の需要と供給を見極めることが効果的です。

市場の需要と供給を見極めるのに必要な行動

先程も行った通り、やる分野を決めるにあたりオーソドックスな方法として、市場の需要と供給を見極める方法があります。市場の需要を見極めるにあたり、有効な方法としては以下の3つがあります。

  1. インターネットでの調査
  2. 見込み顧客へのアプローチ
  3. 情報が集まる場所に出向く

1.インターネットでの調査

最も簡単に始められるのがインターネットでの調査です。インターネットの検索エンジンでGoogleのキーワードツールを使って、行政書士の業務の中で需要がある仕事、伸びている仕事を検索数(需要)で判断することができます。そしてそのワード対して検索した時に、どれくらい検索結果に有用なWebサイトが出てくるのか?(供給)も調べることができますね。

それに加えて、事務所の立地(都道府県・都市名)と絡めて調べると、意外と自分の地元では行政書士が少なかったり、いても自分が狙っている業界には対応していなかったり、といったことがわかったりします。そうしてネットの競合などをリサーチすれば自ずと業種をある程度絞ることができます。

行政書士の仕事は、調べてみると「仕事はあるのに対応している行政書士がいない」という仕事が結構あります。そういったニッチでも需要のある仕事を見つけていきましょう。

2.見込み顧客へのアプローチ

未来の顧客として見込みになりそうな人たちへ、アプローチをする、というのも一つの方法です。これは業種の選択にもつながりますが、営業手法としても有効な手段になります。未来の起業家、もしくは離婚や相続等の悩みを抱えた方々や、その周辺の人とのつながりがアプローチの対象になります。

そういった行政書士の顧客となりえる人たちに対して事前にコミュニケーションを取ることで、彼らが行政書士の仕事を必要とした時に、ということが見込めます。そして依頼をされた仕事をやったことがなくてもチャレンジをすることで、自分の専門分野が定まったり新しく開拓することができます。

このアプローチで重要なのは、現時点で行政書士の仕事がなくてもつながりを作っておく、ということです。そして、もう一歩言えば彼らの役に立っておく、ということができるといいでしょう。

行政書士として常日頃から仕事をもらえることはあまりありません。しかし、依頼をしようと思った時に思い出してもらえることが重要なのです。その点で、つながりを作り、今自分が提供できる範囲で彼らの役に立ち、「有用な存在である」と思ってもらうことは、単なるネットワーキングよりもよっぽど効果的な動き方になります。

3.情報が集まる場所に行く

もう一つ、最も効率の良いやり方としては、「顧客対象が集まる場所にいく」という方法があります。既存のイベントに専門家として出席したり、起業家が集まるようなセミナーに顔を出してみたりして、アクションを起こすことが重要です。また、これは意外とやっている人がいないのですが、近場の区役所など行政機関に行って情報収集する、というのも有効な手段です。

いずれにせよ、そういった場に赴いて「こういったことで困っている」を集めることができれば行政書士としての仕事につなげることができます。

もう一つの手段としてセミナーを自主開催するなど「顧客対象を集めてしまう」等、ある程度数をまとめて営業をかける方法もありますが、これについては新人行政書士にはまだハードルが高いので別の機会に記事にしたいと思います。

 

ある程度業種を絞ったら、まずはやってみることが重要

実際には、行政書士として独立したての頃に自分の得意分野や、仕事としてやりやすい分野、稼ぎやすい分野などを見極めるのは難しい場合も多いです。仕事としてまだ自分の分野が確立できないうちは、数業種に目星をつけて調査をしたら、ある程度のところでまずはやってみる、が重要です。

大切なのは「本気」になって「動く」こと

行政書士として食べていくためには、何よりも「動くこと」です。そして、「本気」になることが大事です。せっかく開業しても、事務所にこもりきりでは何も生まれません。仕事が集まりそうな場所や、仕事が生まれそうな場所に積極的に足を運び、ビジネスチャンスをモノにする努力をしなければ、そして本気で行政書士という仕事に向き合わなければ、チャンスがあってもそれに気づくことができません

このページに書いたことは、本気で行政書士として食べていこうと思っている方は、行政書士になる前からある程度考えておく、くらいの気構えでいてもいいくらいに重要なことです。

チャンスがあったらトライしよう!

行政書士を始めとする、いわゆる「士業」の資格を取得する人たちは、「動くこと」に対し消極的な方が多いように思います。これは実にもったいないことです。しっかり稼ぎたいなら、まず動きましょう!「動く人が少ない」ということは、それだけ「動ける人」が強いということなります。

動いた結果、一つでも仕事につながりそうな話があったら、まずはトライしてみましょう!

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