民法の対策法|独学での行政書士試験対策

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行政書士試験の「民法」について

民法の特徴

配点が高くイメージもしやすい重要分野

民法は、出題数で見ると択一形式の問題が9問(各4点)、記述式の問題が2問(各20点満点)で、配点は合計76点と、行政法(112 点)に次いで 2番目に高い配点です。問題数に表すと全 60 問中に 11 問も占めています。行政書士試験を目指すにあたり、それだけ重要な分野であると言えます。

また、民法とは私法の一般法であるといわれ、私たちの生活に一番身近な法律といえます。そのため、行政書士試験で出題される問題も、イメージのしやすい問題が多いです。行政法や憲法、商法はあまり日常に関わりがなく理解に苦しむこともありますが、民法は内容をそのままイメージすることが出来るので、法律さえ理解してしまえば特別に難しい科目ではありません。

条文数がやたら多く、試験範囲が広い

ただ、そういった取っ付きやすさとは裏腹に、民法でよく言われる特徴として「試験範囲がとにかく広い」ということが挙げられます。そして民法の一番の特徴は、とにかく条文の数が多いことなのです。その条文数は 1044 条という膨大な数があります。この条文数の多さ、試験範囲の広さが難易度をあげています。

条文暗記だけではダメ、理解と効率的な学習が必須

民法が難しいと言われるもう一つの理由は、条文がそのまま問題となって出題される形式ではなく条文が実際にどのようにして使われたかという事例形式で出題されることです。条文の理解だけでなく、判例についての内容も学習する必要があります。

民法はその出題範囲の広さから覚える分量が非常に多く、効率的な学習が必須となります。条文を全て暗記することはほとんどの人にとって不可能なので、受験対策としては出来るだけポイントを絞っていくことが求められます。

民法の対策として有効な勉強方法

対策1.基本事項の学習と理解を怠らない

民法は基本事項の理解が最重要です。そのために各条文の理解、法律用語・法律要件の理解を徹底的に行ってください。これらの基本事項については、暗記ではなく本質的な理解力が求められます。

記述式の対策について

民法には記述式問題が2問あり、この合計得点は40点とかなり多くのウェイトを占めます。記述式の問題内容ですが、例年1問は高難易度、もう一問は低難易度で設定されています。

特に低難易度の問題は20点満点付近を獲得する必要があります。低難易度の記述式でも点数が獲得できないと合格からは遠のいてしまうことを意味します。低難易度の問題で満点を獲得するためには、出題傾向にある範囲を完全に理解しておく必要があり、暗記程度の知識では点数を獲得することが出来ません。あくまで本質的理解に努めましょう。

対策2.民法の原理原則を頭にいれて学習する

もう一つ大切なことは、民法の「原則原理」を理解しておくことです。それは「私的自治」という原則です。私的自治とは、簡単に言うと「私人の法律関係は原則として自由意志に基づいて行われる」という考え方です。

「私人」とは公人の対義語で、一般的には公務員や政治家など(公人)とは違い、公の立場にいない人を指します。

これの意味するところは、「一般人の経済活動に公的機関あるいは公人は介入すべきではなく、個人の自己責任によって自由に意思決定することができる」ことを念頭に置いているということです。この原則を頭に入れながら民法の条文を勉強すると理解しやすくなり、試験対策も効果的に進めることができるでしょう。

対策3.理解が難しければ図式化して理解する

文章を読んで内容理解が難しい場合は、出題されている内容のシチュエーションや意味合いを視覚化してみましょう。図式にまとめて整理することで、文章だけでは捉えづらい関係性も見ることができます。もちろん文章を読むだけで理解が進めばいいですが、まず図に置き換えて視覚的に理解をしてから文章を読むことで理解するスピードも格段に早くなるでしょう。

対策4.出題予想範囲の徹底攻略

民法に関しては出題範囲は広いですが、例年出題傾向は似ている傾向にあります。そのため過去問10年分は分析をするようにしておきましょう。また市販のテキストや模試でその年の対策を発表していますので、それに合わせた出題予想範囲を徹底的に攻略しておくことも重要です。

民法に関しては、より多くを知ろうとしてしまっては頭がこんがらがってしまいますので、特に最初は多くを知ろうとはせずに出題傾向にある部分だけをしっかり学習すると割り切ってしまうことが大切です。

民法の教科書作成法

民法は基本事項の理解が最重要です。そのために各条文の理解、法律用語・法律要件の理解を徹底的に行ってください。基本事項を徹底的に学習し、インプットした内容をアウトプットできるレベルまで上げておくことが民法の対策法だといえるでしょう。

教科書作成では、基本事項の中でもポイントになる条文や法律用語に自分なりの解釈を加えるレベルに理解し記述することで、基本事項の詳細まで把握することができます。最初から完璧に覚える必要はありませんが、繰り返し学習する際に無駄がないようにしましょう。

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