行政書士の業務の現在と未来
社会の流れや時代に合わせてルールが変わると、行政書士の仕事も増える
社会情勢の変化や新たな技術革新、ビジネスフィールドの進化などで、これまでになかった分野が開拓されると、新しくできた分野・考え方と既存分野との間で軋轢や問題が起こるようになります。そうすると新しく台頭してきた分野に対し、新しいルール作りや規制や法整備が必要になります。
新しいルール作りや規制や法整備は、問題が発生しないようにルールを厳格化したものになるので、ルールの範囲内で動いてもらうためにその分野に参加する人に「許可」や「認可」を与えることで、きちんとルール内で動いてもらう必要があります。
そして、そういった「許認可」には書類作成が必要になり、書類を使って申請を行う業務というのが発生します。それこそがつまり行政書士の仕事なのです。
事例:ドローンの飛行許可申請
例えば近年でいうと「ドローンの飛行許可申請」というジャンルが新たに開拓されたりしました。ドローンというのはプロペラが複数ついた飛行するラジコンのようなもので、海外製品を中心にカメラなどを搭載して撮影に使ったりという形で一般にも広く受け入れられていますが、飛行機との衝突や電線への衝突、落下による一般人への危険性が想定されること、盗撮などのプライバシー観点、テロへの転用など様々な懸念から法整備が進められ、現在ではその飛行に関して一定ルールのもと規制が敷かれています。
行政書士の仕事は増減を繰り返しながら複雑化していく
許認可が必要になるとそれを申請するための書類が当然必要なり、そうなると「書類作成のプロ」である行政書士が必要になる、というわけです。行政書士が扱うさまざまな申請書類は、こうした変化の後追いを繰り返すことでどんどんその数を増やし、複雑化したり、また不要なものの整理をしたり、ということが少なくない頻度で起こっています。
もちろん制度の廃止等で必要なくなる書類もありますが、社会情勢の変化や新たな技術革新がなくならないのと同様に、それに伴う申請書類作成の業務も新しいものがどんどん生まれています。
行政書士が作成する書類の種類は数千種類〜1万種類以上にも及ぶ
そうした流れの中で、行政書士が作成できる書類の種類は、数千種類〜1万種類以上あるとも言われています。そしてそういった書類は時代の流れに合わせてなくなったり、新たに増えたりということを繰り返しています。
情報収集を怠らない姿勢が大切
新しい分野が出来たり縮小して整理される分野がある以上、行政書士も常に時代に合わせて情報収集を行い、法的な知識や業務に関わる内容を常に勉強しておくことは当然必要です。また、それ自体が新たなビジネスチャンスと巡り合ったりする可能性もあります。既存分野にとどまらず、興味がある情報や分野は積極的に勉強してみる、といった姿勢が必要です。
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