行政書士試験に合格し、「さあこれから開業だ!」となってもどうしたらいいのかわからない人に向けて、様々な開業セミナーが主催されています。
行政書士向けの開業セミナーは主催者別に見ると主に以下の3つのパターンに別れます。
- 現役行政書士が主催している開業セミナー
- 行政書士会が主催している開業セミナー
- 専門法人などセミナー主催を生業としている会社の開業セミナー
ここではまず、現役行政書士が開業しているセミナーについて見ていきましょう。
現役行政書士が主催している開業セミナー
これは、現役の行政書士が個人で主催しているセミナーのパターンです。メリットとしては、費用がある程度割安なことと、現役の行政書士が主催しているということで信頼がおける部分があります。
が、実際には行政書士主催のセミナーには当たりハズレがあり、質はピンきりです。なかには「え、これで金取るのか」と思えるような低レベルなものも存在します。
そもそもなぜその行政書士が行政書士向けのセミナーを行っているのか、を考えてみる
そもそもなぜ、個人の行政書士が行政書士向けのセミナーを行っているか?というのを考えると以下のパターンが考えられます。
(1)自分が行政書士として開業時に苦労したから、そういう苦労を少しでも減らしたいという熱い思いを持っている
(2)実際に開業してからすぐに売上を出せる手法があり、その手法自体に価値があるとわかっている
(3)セミナーを通じて単純に儲けたい
どんなセミナーでも、(1)、(2)の要素が含まれている場合は全く問題ありません。仮に、セミナーを通じて儲けたいと考えている場合でも、実際にそれで成果がでるのならばお互いにとってプラスになるからです。
それに、開業して仕事をしているからには、多少なりとも利益になることを考えるのは当然でしょう。お金をいただいて費用に見合った有意義な内容を提供できるならそれは正当なビジネスですし、お互いにWin-Winなわけです。
問題なのは、中身がなくてお金だけ取られるセミナー
問題なのは、上記の例でいうと(3)しか考えていないような、大した内容もないのにお金を取ってしまっている行政書士主催のセミナーがあることです。無料のセミナーならまだしも、お金を払っていく有料のセミナーに行く場合はそういうセミナーは避けるべきです。
というわけで、行政書士主催の開業セミナーに行く場合以下の点に注意しましょう。
行政書士主催のセミナーで注意するべきポイント3つ
もし、行政書士主催のセミナーにお金を払って行かれるなら、以下の点を見てみると良いです。
- 実際にその行政書士が実務で成果をあげているか
- マーケティングが上手かどうか
- 直接会った際に実力を感じるかどうか
実際にその行政書士が実務で成果をあげているか
これがなぜ重要かというと、その行政書士が実務でどれだけ活躍しているかによって、実際にそのセミナーの質が図れるからです。Webサイトで実務の事例やお客さまの声をたくさん載せていたり、具体的な実績や講演会に呼ばれて後輩の育成に寄与していたりする場合は、ある程度信頼がおけると言えるでしょう。
逆に、対して実務では稼げていないの話が上手だからセミナー専門にやっている行政書士、という人は、いくら沢山呼ばれていても実際に実務では稼げていないのですから、自分が同じような「セミナー屋」になりたくないのであれば避けるようにしましょう。
マーケティングが上手かどうか
これは主にWebマーケティングに限った話なのですが、実績も経験もない若手の行政書士が自力で開業しようとするとどうしても重要になるのが、Webマーケティングになります。というわけで、その行政書士の名前やWebサイトを見てみて、狙ったキーワードで上位に出ているか、WebサイトやSNSなどで上手な説明がなされているか、ということを見れば少なくともWebマーケティングにおいてその人自身に実績があるかどうかを確かめることが出来ます。
逆に、Webサイトがやっつけだったり、コピペだったりする場合にはあまりマーケティング面での能力は期待できないと判断していいでしょう。
直接会った際に実力を感じるかどうか
無料セミナーなどで実際に会った際にその人物に人間的な魅力を感じるか、実力があると判断できるかどうかというのも意外と重要なポイントになります。人の感覚とは不思議なもので、会って話を聞いたり身振り手振りを見ているだけでなんとなくその人の人となりというのは見えてくるものです。
そこで魅力を感じなかったり、話している内容に価値を感じないものに関しては、スッパリ切ってしまうというのも判断としてありということです。なぜなら、その主催者自体が魅力的でないと感じるということは、その人自身が自分を上手にPRできていないということになりますし、行政書士本人がそのイベントを主催しているのであればそのセミナーの内容もその人の実力以上にはならないからです。
受け身でセミナー参加するのは絶対にやめよう。
開業セミナーは中身が濃いものも薄いものも様々ですが、共通して言えるのは「受け身で行っても大した身にはならない」というとです。
主催している行政書士を客観的に観察するのでも、スキルを盗むのでも、実務を学ぶのでも、なんでもいいので「とりあえず行けばなんとかしてもらえる」といったような意識ではなく、「行くからには何か得て帰ってこよう」という高い意識で臨みましょう。その前に、受講する前にある程度下調べしたり、自分が確認したいこと、知りたいことなどをまとめたり、予め考えてからいくと学習率が高くなります。
セミナーに行く場合は、限られた時間を有効につかうためにも、必ず前向きな姿勢で臨みましょう。
コメント